独り言…。“地模様”
幼い頃から着物が好きで、どうしようもなく惹かれる私…。五歳になった頃には既に、『将来、自分は京都で舞妓になるのだ』と強く信じて疑わなかった不思議…⁈着物への憧れからなのか、はたまた・・・??
大人になった今…。毎日、着物を自由自在に着こなす…という現実のなかにはいないが、それでも着物が好きでたまらず…着物地や帯地など、沢山集めている。『作品の上でなら、“自由自在”だ。』などと思ったりする。
もしも、“着物の何処が好きか”と、人に問われれば…私は何と答えるだろう?その魅力、言葉では言い尽くせず…。ただ、これほどまでに“贅沢な文化”を体現するような“民族衣装”はないと…一日本人として胸を張りたい気分だ。
そう。私が好きな着物の魅力のひとつに、“地模様”がある。地模様を見つけた時、その着物がますます愛おしくなる。陰影が無ければ、また、光が当たらなければ分からないほど密やかに…それらは存在している。
ぱっと見ただけでは分からないのに、わざわざ、こんなに繊細な柄を密やかに忍ばせている…まさに、これこそ、“日本らしさ、“日本の技”ではないか!と、見つける度に静かに感動し、それらを味わう。
さて、密やかかつ大胆な大輪の薔薇の地模様が入った小さな折鶴の柄の着物地から、今まさに…一枚の薔薇の花びらを摘み取るかのごとくに…作品を生み出せたなら…これ、最良の喜びなり。
自分自身にも、“地模様”のごとく、繊細で優美な一面があったなら…。それは、“愛”、そして、“情熱”であって欲しいと願う。それをあざやかにひとつ…作品として花咲かせることが出来たなら…。フワリと一瞬で散ってもいいかな…いや、まだもうしばらく散りたくはない。か。笑
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