独り言…。“希望の光を求めて…。”
いつの日も…。
ただ、“一筋の光”だけが、頼りだった。
それは、物心つく前から…
だったかもしれない。
物心がついた頃には既に…
それは、しっかりとした…“信念”の如くになっていた。
私にはいつも…
“一筋の光”が見えていた。
いや…
真っ暗闇で、何も見えない時も…
“光の存在”だけは、感じることが出来た。
そして、信じることが出来た、この不思議…。
『今は、暗闇の中だけれど…
必ず、何処かから、
“一筋の光”が差し込んでいるはずだ。
今の私には、その、“一筋の光の在りか”が、
見えていないだけなのだ。』
そして、その“光”の先に、
自らの“希望”が続いていることを…
輝いていることを…
私は知っていた。
“一筋の光”は、
自らの希望の“とば口”から…
差し込んでいることを…
私は知っていた。
『“一筋の光”は、一体、何処から差し込んでいるのだろう?
その、“一筋の光”にさえ辿り着けば、
全て、すべてが、
拓(ひら)ける(はずな)のに…!
その“光”の在りかが…分からない!』
私は、諦めなかった。
私は、長い月日を掛けて…暗闇の中を歩き、彷徨(さまよ)い続けた。
道無き道を進み、
つまづいて転んで、また、歩いて…。
泣きながら…膝を抱えて絶望した。
歩き疲れても、ボロボロになっても…
這いつくばって、悶絶しても…
それでも、諦めなかった。
もがき苦しみながらも…
その“光”を、信じていたからだ。
そして、自らの“希望”も…捨てはしなかった。
何故なら…それが、
私にとって、私の“命”を繋ぐ…たったひとつの
“生きている意味”だったから…。
捨てるに捨てられなかったのだ。
そして…
”一筋の光”を信じて、前へと歩く他には…
生きる“術”を、知らなかったのだから…。
そして…
遂に、私は、
“一筋の光”の差す場処に、
辿り着いたのだった。
やはり、“光”は…存在していたのだ。
嬉しかった。
私の裡(うち)に、熱く、熱い…涙が溢れた。
そして、何より…
心の底から…安堵したこと、忘れはしない。
今日という一日…
また、ここから歩いていく。
“光”の先に、希望が見える。
今の私には、“一筋の光”ではなく…
“希望”の先こそが、見えているのだから…。
昨日までの…私の人生に有り難う。
そして、
今日の私に…有り難う。
そして…
明日からも…
生きていくであろう…私へ。
有り難う。
今までの人生で出逢えた…
すべての人、こと、ものに…
有り難う。
人生は、
温かな“希望の光”に…
満ち溢れている。
信じて進め…。
前へと…歩め。
*写真は、イメージです(フリー画像より)。
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